元小学校家庭科教諭。子どものハウスダストアレルギーをきっかけにおそうじにはまり、ブログ「節約ママのこだわり掃除」をスタート。時短家事や節約を楽しみながら日々研究中です。 著書「家族が笑顔になる おそうじの魔法」など
家で家族と過ごす毎日のくつろぎタイムには、テレビが大活躍。
わが家でも、録画したものを見たりニュースを見たりしますが、同時に気になるのがテレビ画面の汚れです。
特に暗い画面のシーンになると、液晶部分の指紋や手垢やホコリなどの汚れが、余計に目につくようになります。お手入れしようにも、テレビの画面はあまりゴシゴシお掃除してはいけないイメージがあり、敬遠しがちですよね。
でも実は、「やっていけないこと」だけ押さえておけば、家にあるもので簡単にテレビ画面をきれいにすることができるんですよ。
今回は液晶テレビ、有機ELテレビのお手入れ方法について紹介します。
画面のお手入れだけでなくリモコンの気になる汚れの落とし方についても、くわしく解説しますね。
テレビにつく主な汚れの正体
ブラウン管よりも静電気が起こりにくくホコリはつきにくいものの、気づくと指紋や手垢などで汚れていることが多いテレビ。
特に、小さなお子様がいる家庭では、画面を直接手で触ってしまうので、さらに画面が白っぽく汚れているのではないでしょうか?
本体周りのホコリや、リモコンの手垢汚れも気になるところですよね。
特に、毎日何度も触れる機会の多いリモコンは、実はとっても汚れていることが多いです。
「ベトつきが気になる」という場合や「ボタンの反応が悪くなった」と感じた場合は、一度お手入れをしてみましょう
ついやってしまいがちな「テレビのお手入れ」のNGとは?
テレビはとてもデリケートなので、安易に水拭きはできません。
特に画面のお手入れには注意が必要。テレビの表面には、反射による映り込みを抑えたり映像を見やすくするために、特殊な表面処理がほどこされているからです。
そのため間違った方法でお手入れをすると、画面に傷をつけてしまうおそれがあります。
「ティッシュペーパー」や「ウェットティッシュ」などで、本体や液晶画面の汚れを落とすというのも、間違ったお手入れの代表例です。
画面に傷がついたり、特殊処理がはがれたりしてしまい、映像にムラやゆがみができることも……。
また、洗剤をスプレーなどで画面に直接吹きかけてお掃除することもNG。
たれた洗剤が原因で、故障してしまう可能性があります。
NGなお手入れ
- ティッシュペーパーやウェットティッシュで拭く
- 水拭きする
- スプレーなどの洗剤を吹きかける
- 殺虫剤など揮発性のスプレーや、シンナー・ベンジンを使用する
- 研磨剤入りのクレンザーのような洗剤を使用する
- 薄めていない原液の中性洗剤(濃度1%を超えたもの)を使用する
研磨性のあるクレンザー入りの洗剤は、当然ながら使えません。
中性洗剤なら安心かも?と思いがちですが、中性洗剤を使用する場合は、洗剤の濃度が1%を超えないように薄める必要があります。
他にもNGなお手入れ方法の中には、一見大丈夫そうに思えるようなものもあるので注意してください。
たとえば、ガラス用クリーナーにも研磨剤が含まれているため、使用できません。また、眼鏡用クリーニング液も研磨剤を含むものがあるので使わないように気をつけましょうね。
テレビ本体や液晶部分のお手入れ
これまでの説明では、NGだらけのように思えるテレビのお手入れ。でも、実際にはそう難しいことはありません。
ここでは、テレビ本体や液晶部分の基本的なお手入れ方法について、くわしい手順をご紹介します。
液晶部分のお手入れについて
お掃除を始める前に、電源プラグを抜いておきましょう。
まずは液晶画面の部分のお手入れ方法です。
【軽い汚れ】クロスなどによる液晶部分のお手入れ
まずは液晶部分についたホコリを取り除きます。ここでは、メガネ用のクロスや、液晶用のクロスを利用します。
液晶用のモップでも静電気でホコリを落としてくれます。
このとき、クロスやモップは画面を強くこすらずに、軽くなでるように動かします。軽い汚れであれば、お手入れはこれだけでOKです。
【ひどい汚れ】洗剤を使用した液晶部分のお手入れ
液晶部分に汚れがひどい場合は、中性洗剤を1%未満に薄めて、固く絞ったメガネ用のクロスで拭いていきます。
《1%未満の洗剤液の材料》
- 台所用の中性洗剤1g(デザートスプーン半分ほど)
- 水100ml
1.台所用の中性洗剤をデザートスプーン半分ほど(約1g)か少なめに入れてください。
2.水100mlを追加して薄めます。
しっかりと混ぜたら、「1%未満の洗剤液」の完成。
液晶、裏側、リモコンなどテレビの掃除に使えます。
3.めがね用クロスに「1%未満の洗剤液」をしみ込ませて、かたく絞ったもので拭いていきます。
4.仕上げに、乾いたクロスで拭き上げます。
【ひどい汚れ】市販の液晶用クリーナーで液晶部分のお手入れ
市販の液晶用クリーナーでも、液晶部分のお掃除を試してみました。
今回使用したのは「激落ち」シリーズの「ウエットシート(液晶テレビ用)」です。
掃除したいときにすぐに取り出せるので便利です。
※プラズマ画面、CRT画面(ブラウン管)には使用しないでください。
クリーナーは乾きやすいので、取り出したらすぐに使います。
クリーナーの面が汚れたら別の面にかえて、常にきれいな面でお掃除するようにします。
この液晶用クリーナーは30cm×20cmと大判なので、半面を使っただけで十分キレイになりました。
まだ使えそうなら残りの面は、パソコンや携帯などの液晶画面掃除にも使ってから捨てるとムダがありません。
薄めた中性洗剤を使う場合は絞り加減に気をつける必要がありますが、こちらのクリーナーは拭きスジを残さずキレイに拭けます。
1%未満の中性洗剤を用意してからお掃除するより、短時間で終わりました。
ホコリが気になる!テレビ背面のお掃除
テレビの背面のホコリが気になるという方も多いようです。
ホコリが積もっているようならば、掃除機などで吸い込みます。
わが家はミニハンディ掃除機で吸ってみました。
メモリーカードの入った蓋フタの中に、大量のホコリがたまっている場合があるので、蓋がある場合は開けてお掃除します。
また、配線周りもホコリがたまりがちなので、一緒にお掃除するとスッキリします。
掃除機以外でのお手入れ方法
乾いたメガネ用クロスで拭くだけでも、たまっていたホコリが落ちました。
乾拭きでは汚れがひどくてなかなかキレイにならないという場合は、先ほどと同じように中性洗剤を1%未満に薄めたクロスで拭きます。
最後にクロスで乾拭きすれば完了。
固まっていたホコリが落ちて、目立っていた白っぽい汚れが気にならなくなりました。
実は汚れが溜まりがち!テレビのリモコンのお手入れ方法
ふだん何気なく使っているリモコンも、実は汚れがたまっています。
よく見ると、手アカやホコリなどでくすんでいるのがわかります。
《リモコンのお手入れ手順》
1.電池を抜いてからお掃除します。
2.乾いた状態で、爪楊枝や綿棒などで汚れをかきだします。
綿棒は、もしあれば細いタイプの赤ちゃん綿棒がオススメ。細かい隙間にも入るので、ホコリや汚れをかきだしやすいです。
お手入れの際は、取れた汚れがリモコン内部に入らないように気を付けてくださいね。
3.ここまでの手順でも汚れが落ちない場合は、中性洗剤を1%未満に薄めたものをクロスにしみ込ませ、固く絞ってから拭いていきます。
4.最後に乾いたクロスで拭いていきます。
折り畳み部分や、ボタンのつけ根にホコリや手垢などがたまっていました。
どのくらいきれいになった?テレビ掃除のビフォアーアフター
実は、家にあるものでも簡単にお掃除できるテレビ。
薄めた中性洗剤でお掃除すると、画面の手垢や指紋の汚れなどがスッキリ落ちて、とてもキレイになります。
画面のお手入れのビフォアーアフター
ビフォアー
お手入れ前は、手垢やほこり、水滴の跡のようなもの、指紋などがあってべたついていました。
アフター
お手入れをした後は、軽い汚れがほとんど落ちて、スッキリ。表面もサラサラに画面が見やすくなりました。
基本的には、水を使ったお掃除は禁止されているため、本当に汚れがひどい場合のみにしています。
普段からめがねクリーナーなどでお掃除していれば、汚れはたまりにくいようです。
テレビの背面も、今までお掃除したことがなかった方には、薄めた中性洗剤での拭き掃除がオススメ。
白っぽい汚れが落ちて、本来のテレビの色に戻ります。隙間の汚れを全て落とすことはできませんが、テレビ周りがスッキリとします。
リモコン掃除のビフォアーアフター
リモコンも意外と黄ばんだり、茶色くなっている場所があり、お掃除したら明るい色になりました。
手垢や、食品による汚れなどがついていたのかも。
ビフォアー
こちらがお手入れ前のリモコンです。
パッと見た感じは分かりにくいかもしれませんが、結構黄ばんだり茶色くなっている部分があります。
アフター
こちらがお手入れ後。
特に左の(シルバーの)リモコンが、汚れていたのだと実感できました。
すっきり画面で充実のおうち時間を
テレビを掃除すると、テレビ周りがすっきりしてお家時間もさらに楽しむことができます。
普段のお手入れは、めがねクリーナーなどでの乾拭きで十分ですが、どうしても汚れが落とせない場合は1%未満の中性洗剤を使ったお手入れが効果的です。
ぜひ試してみてくださいね。