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固まった砂糖のほぐし方

ガチガチに固まった砂糖をすぐに戻す方法って?種類別に検証してみた

キッチン

お料理に砂糖を使おうとしたら、「いつの間にかカチコチに固まっていて使いづらかった」という経験はありませんか?
調理のたびに固い砂糖と格闘するのはプチストレスですし、その固まりが使いたい量の大きさとは限らないですよね。

今回は、砂糖が固まる原因や固まった砂糖の簡単なほぐし方についてご紹介します。
製糖メーカーさんが推奨している方法や裏技も実際に試してみたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

図書館司書の経験を活かし、日常生活に役立つ情報や疑問について文献調査や専門機関への取材・実験などを行いながら日々お役立ち情報を発信しています。 6歳の男の子ママとしての立場から子育てに役立つ記事も執筆♪

「砂糖が固まる」原因を調べてわかった意外なこと

以前「未開封でも袋のまま保管はNG?意外と知らない砂糖の保存方法」の記事を書くにあたって色々と調査・検証をしたことがあります。
その中で判明したのが、砂糖や塩は固まる原因がそれぞれ違うということ。

特に砂糖については、ブログやSNSなどネット上の情報を見ていても、全く正反対のことを書いているサイトもあり「どういうことなんだろう?」と不思議に思っていました。
ですが、実は砂糖の種類によっても原因や対処方法が異なることがわかりました。

上白糖・三温糖が固まる原因は?実験で試してみた

砂糖

今回「砂糖のほぐし方」を検証するために、固まった状態の砂糖を用意する必要があったため、上白糖の保存場所としてはNGとされている冷蔵庫に保存して固めてみました。
冷蔵庫の中は乾燥しやすく、扉の開閉でも温度変化が起きやすいため、砂糖が固まりやすいと言われています。
それって、本当なんでしょうか……?

数日間は「意外と固まらないなあ」と思っていたのですが、一週間後に見てみると見事に固まっていました!手で触れても崩れないレベルの固さです。
少量の砂糖(上白糖)で試したため固まり自体は小さいですが、これが大きな固まりだったり、ごろごろとたくさんあったりすると厄介そうですね。

冷蔵保存して固まった砂糖

カチコチに固まっていない部分も、上白糖特有のしっとりさがなくなっています。元々サラサラという感じの砂糖ではないのですが、これは明らかにザラザラ。粒も粗くなってしまっています。

ちなみに同じ日に袋から出し、密閉容器に入れて常温保存した砂糖(上白糖)は、固まらずにしっとりしたままでした。
やっぱり、上白糖は常温で保存した方がよさそうです。

固まった砂糖をほぐす3つの方法。一番早く戻せるのは?

固まった砂糖を早く戻す方法

さて、では続いて固まってしまった砂糖(上白糖)を実際にほぐしていきます。今回の実験では、製糖メーカーさん(※)が推奨している主な3つの方法を実際に試してみました。

いずれも水分を与えて戻す方法。
乾燥が原因で固まったのであれば、確かに効果がありそうですよね。
では、実際にやり方と、実験してみた感想を見ていきましょう。

【ほぐす方法1】食パンをちぎって入れてみたら

パンをちぎって入れる

食パンと一緒に容器に入れ一日密閉しておくと、食パンに含まれる水分を砂糖が吸収してほぐれてくるという方法。

パンはひと切れあればOK!
砂糖がほぐれた後、パンは入れたままにせず取り出しておきます。

ただ、今回の実験では使用したパンの状態によるのか、思ったような効果が得られませんでした。
冷蔵保存した砂糖だと固まり過ぎていたのかもしれません。
パンくずが砂糖に混ざるのも気になったので、他の方法で効果があるならその方がいいと思いました。

【ほぐす方法2】霧吹きで湿らせてみたら

霧吹きでほぐす

固まった砂糖に直接霧吹きで水を吹きかけてほぐす方法です。
ワンプッシュごとにかき混ぜて、様子を見るとよいでしょう。即効性を求めるなら、一番おすすめの方法。

ただし気をつけたいのは、水をかけすぎて砂糖が溶けてしまうことです。
霧吹きの噴射口の大きさによっては、湿らせすぎになってしまうかもしれません。砂糖の様子を見ながら少しずつ慎重に吹きかけましょう。

一度湿らせるとさらさらの状態が持続しますが、早めに使い切る方が安心です。

【ほぐす方法3】湿らせたキッチンペーパーを使ってみたら

湿らせたキッチンペーパー

砂糖入れのふたの裏側に、ぬらしてかたくしぼったキッチンペーパーを張り付けておきます。
もしくは、ふたと本体の間に挟んでおくだけでも大丈夫です。
数時間経つと、砂糖がほぐれます。
やや時間はかかりますが、他の方法に比べて失敗が少ないです。

ポイントは、キッチンペーパーの濡らし具合。
ポタポタと水滴が落ちてしまうほど濡れた状態だと、砂糖が溶けてしまいます。しっかりと絞るようにしましょう。

また、時間が経つと湿度の変化で再び砂糖が固まってしまうことがあります。数時間程度で様子を見て、砂糖がほぐれていたらペーパーを取り出しておきましょう。

【実験結果】試してわかった砂糖をほぐすのに一番おすすなのは


方法
結果
備考
食パンをちぎって入れる×今回の実験では変化なし。
霧吹き即効性あり。濡らしすぎ注意。加減が難しいのでちょっとずつ。
キッチンペーパーとても楽。ただし長時間放置だとまた固まる。(一晩おいたら、ふたたび固まった)

今回の実験では、各方法についてこのような結果になりました。
砂糖の固まり具合や、固まりの大きさなどによっては結果が異なる可能性がありますのでご了承ください。


ちなみに。メーカーさんの推奨方法にはなかったのですが、ネットで見かけた「電子レンジで加熱する方法」も試してみました。
結果は「変化なし!」
上白糖には効果のない方法でした。

でも、砂糖の種類によっては効果があったので、そちらも併せてご紹介しておきますね。

グラニュー糖や粉砂糖は固まる原因とほぐし方が異なるって本当?

電子レンジ

電子レンジで加熱すると固まりがほぐれる砂糖と言えば、グラニュー糖。でも、製糖メーカーさんのページにもグラニュー糖については「砕いてご利用ください」としか書かれていないことがあります。

そこでふと思い出したのが、以前に法事でお供えのおさがりとして頂いた「硬すぎる砂糖の塊」。
干菓子の落雁かなと思うくらいに固いのですが、どうやら砂糖(グラニュー糖)らしいんです。

押しつぶそうとしても、フォークなどが曲がってしまうほどに固くなっていて、どうほぐせばいいか悩んでいました。

カチコチの砂糖

無理やり砕けと言われても何でどう砕いていいか分からないし、砕けそうに思えない。

……ということで!
この機会に、電子レンジでほぐせないか試してみることにしました。

【実験】砂糖の塊(グラニュー糖)を電子レンジで加熱してみた

加熱しすぎると砂糖が変質してしまうため、500Wで30秒ずつ砂糖の様子を見ながら、試してみます。

1回目(30秒加熱)は変化なし。やや、外側が削りやすくなったかも?という程度。

すりおろすしかない砂糖

試しにおろし器ですりおろしてみると、きれいにサラサラした砂糖になりました。これはこれで成功な気がしますが、もう少しレンジでの加熱を続けます。

2回目(さらに30秒加熱して、合計1分)のあと、おそるおそるスプーンで押してみるとほろほろと崩れました!

調理用のビニール袋に入れてから、袋越しに指で押さえるだけで、普通のグラニュー糖と同じように粉末状になりました。

ようやくサラサラに戻った砂糖

ちなみに、この方法は固まった塩にも使えます。
フライパンなどで炒る方法もありますが、レンジの方が失敗が少なさそうですね。

砂糖をサラサラの状態で保管するために

上白糖が固まる原因には乾燥などが挙げられます。
なので、固まってしまったときは霧吹きでシュッと水分を補ってあげる方法がもっとも手早く戻せるのでおすすめ。

とはいえ、やっぱり砂糖を思いがけず固まらせてしまうのは避けたいもの。
保存方法については「未開封でも袋のまま保管はNG?意外と知らない砂糖の保存方法」で紹介していますので、そちらもぜひ参照してみてくださいね。


参考資料

※三井製糖「Q.固まった砂糖のほぐし方を教えてください。」検索日2021/12/7

※パールエース「砂糖が固まってしまったら」検索日2021/12/7